捜査のすすめ方

刑事訴訟法ノート

捜査の流れ

捜査は

司法警察職員などの捜査官が

犯罪の嫌疑を抱いたとき

に開始されます。

これは

刑事訴訟法第189条2項に

司法警察職員は

犯罪があると思料するときは

犯人及び証拠を捜査するものとする

と規定されていることからいえます。

この

犯罪がある

と考えるにいたる切っ掛けを

捜査の端緒

と呼びます。

この端緒には

被害届

職務質問

所持品検査

検問

検視

告訴・告発

自首

などがあります。

そして、司法警察職員らによる

・聞き込みなどの任意捜査

・令状を得ての強制捜査

などが行われるのです。

逮捕は捜査機関が行いますが

勾留は裁判官が捜査機関に命じて行います。

また、起訴されたあとは

原則として裁判所が勾留します。

つまり

逮捕後の勾留は裁判官が行い

起訴後の勾留は裁判所が行う

ということです。

被疑者は、いつでも弁護人を選任することができます。

刑訴法第30条(弁護人の選任)

1項 被告人又は被疑者は、何時でも弁護人を選任することができる。

2項 被告人又は被疑者の法定代理人、保佐人、配偶者、直系の親族及び兄弟姉妹は、独立して弁護人を選任することができる。

その弁護人と被疑者は

捜査側の者の立会い無しで

面接して防御方針について相談

することができます。

これを

接見交通権(刑訴法第39条1項)

と呼びます。

刑訴法第39条(接見交通権)

1項 身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護人又は弁護人を選任することができる者の依頼により弁護人となろうとする者(弁護士でない者にあっては、第31条第2項の許可があった後に限る。)と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる。

2項 前項の接見又は授受については、法令(裁判所の規則を含む。以下同じ。)で、被告人又は被疑者の逃亡、罪証の隠滅又は戒護に支障のある物の授受を防ぐため必要な措置を規定することができる。

3項 検察官、検察事務官又は司法警察職員(司法警察員及び司法巡査をいう。以下同じ。)は、捜査のため必要があるときは、公訴の提起前に限り、第1項の接見又は授受に関し、その日時、場所及び時間を指定することができる。但し、その指定は、被疑者が防禦の準備をする権利を不当に制限するようなものであってはならない。

取調べに際しては

黙秘権(憲法第38条1項)

が保障されているので

言いたくないことは一切言わなくてもよいです。

憲法第38条

何人も、自己に不利益な供述を強要されない。

強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、これを証拠とすることができない。

何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。

また

身体が拘束されている場合には

その開放を求めて

勾留取り消し請求権

など様々な活動をすることができます。

こういった捜査ののち

検察官が

起訴が相当である

と判断した場合には

公訴が提起されます。

公訴の提起=起訴です。

捜査の端緒

  • 職務質問

挙動不審者や被害者、関係者らに対する

警察官の

①停止(警職法第2条1項)

②質問(警職法第2条1項)

③任意同行(警職法第2条2項)

の総称です。

警察官職務執行法→行政法

なので

職務質問は

犯罪を予防するための行政警察活動

に該当します。

この職務質問に伴う停止の際などには

一定限度での実力行使も許される

と解されています。

  • 所持品検査

所持品検査は

職務質問に付随する行為

として許されると解されています。

しかし

あくまでも任意でなければならない

ので、原則として

所持品の外部を観察して質問する行為

所持品の開示を要求し

開示されたらこれを検査する

という行為にとどめるべきです。

  • 自動車検問(3種類

①交通検問

 交通違反の予防・検挙を目的

②警戒検問

 犯罪一般の予防・検挙を目的

③緊急配備検問

 特定の犯罪の捜査を目的

があります。

このうち

①交通検問

②警戒検問

犯罪とは無関係なものまで無差別的に対象となる

ので法的根拠や適法性が問題になりますが

一定の要件のもとで認められると考えられています。

一定の要件とは

道交法第61条、63条、67条など

です。

61条…過積載関連

63条…整備不良車関連

67条…無免許、酒気帯び、過労関係

道交法第61条(危険防止の措置)【58条の3関係は過積載】

 警察官は、第五十八条の三第一項及び第二項の規定による場合のほか、車両等の乗車、積載又はけん引について危険を防止するため特に必要があると認めるときは、当該車両等を停止させ、及び当該車両等の運転者に対し、危険を防止するため必要な応急の措置をとることを命ずることができる。

道交法第63条(車両の検査等)

1項 警察官は、整備不良車両に該当すると認められる車両(軽車両を除く。以下この条において同じ。)が運転されているときは、当該車両を停止させ、並びに当該車両の運転者に対し、自動車検査証その他政令で定める書類及び作動状態記録装置(道路運送車両法第四十一条第二項に規定する作動状態の確認に必要な情報を記録するための装置をいう。第六十三条の二の二において同じ。)により記録された記録の提示を求め、並びに当該車両の装置について検査をすることができる。この場合において、警察官は、当該記録を人の視覚又は聴覚により認識することができる状態にするための措置が必要であると認めるときは、当該車両を製作し、又は輸入した者その他の関係者に対し、当該措置を求めることができる。

道交法第67条(危険防止の措置)【64条は無免許、65条は酒気帯び、66条は過労】

1項 警察官は、車両等の運転者が第六十四条第一項、第六十五条第一項、第六十六条、第七十一条の四第三項から第六項まで又は第八十五条第五項から第七項(第二号を除く。)までの規定に違反して車両等を運転していると認めるときは、当該車両等を停止させ、及び当該車両等の運転者に対し、第九十二条第一項の運転免許証又は第百七条の二の国際運転免許証若しくは外国運転免許証の提示を求めることができる。

  • 検視

変死者

つまり

犯罪による疑いのある死体

または

変死の疑いのある死体

があるときに

犯罪の嫌疑の有無を確認するため

死体の状況を調べる処分

をいいます。

検視は、原則として検察官が行います。

刑訴法第229条(検視)

1項 変死者又は変死の疑のある死体があるときは、その所在地を管轄する地方検察庁又は区検察庁の検察官は、検視をしなければならない。

2項 検察官は、検察事務官又は司法警察員に前項の処分をさせることができる。

  • 告訴

犯罪の被害者

その他一定の者(告訴権者)が

捜査機関に対し

犯罪事実を申告し

その訴追を求める意思表示

をいいます。

告訴権者とは…

被害者が生存している場合でも

被害者の法定代理人(親権者や後見人)に存在

被害者が死亡している場合は

被害者の配偶者や直系血族、兄弟姉妹に存在

します。

ちなみに…

公訴提起に告訴を必要とする犯罪を親告罪といいます。

例えば、器物損壊や過失傷害などが挙げられます。

刑訴法第230条(告訴権者1)

犯罪により害を被った者は告訴をすることができる。

東京法経学院
  • 告発

告訴権者及び犯人以外の第三者

捜査機関に対し

犯罪事実を申告し

その訴追を求める意思表示

をいいます。

一般的には権利があるというものですが

公務員が犯罪を発見したときは

告発の義務

があります。

刑訴法第239条(告発)

1項 何人でも、犯罪があると思料するときは、告発をすることができる。

2項 官吏又は公吏は、その職務を行うことにより犯罪があると思料するときは、告発をしなければならない。

  • 自首

犯罪事実又は

犯人が誰であるかが捜査機関に発覚する前に

犯人みずから捜査官に対し犯罪事実を申告

訴追を求めることをいいます。

刑訴法第42条(自首等)

1項 罪を犯した者が捜査機関に発覚する前に自首したときは、その刑を減軽することができる。

2項 告訴がなければ公訴を提起することができない罪について、告訴をすることができる者に対して自己の犯罪事実を告げ、その措置にゆだねたときも、前項と同様とする。

  • 被害届

犯罪による被害事実の申告をすること

をいいます。

訴追を求める意思を欠く

という点で、告訴とは異なります。

さいごに

今回は、捜査の端緒についてまとめました。

次回は、逮捕関係についてまとめます!

ではまた!!

コメント

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