ドンファン殺人の犯人は須藤容疑者ではない【可能性の考察】

ドン・ファン殺人

 2018年に『紀州のドン・ファン』と呼ばれた野崎幸助さんが急性覚せい剤中毒で死亡した事件で、2020年4月末にドン・ファンの元妻、須藤早貴容疑者が和歌山県警に逮捕されました。

 その後、須藤容疑者は、和歌山地検によって起訴され、現在は裁判を待っている身です。

 そんな須藤容疑者は、警察や検察での取り調べで否認、つまり、ドン・ファンを殺害していないと言っているし、黙秘といって、取り調べで何も言わないという状態を突きとおしました。

 このほか、ネット記事では、逮捕される前に頼んでいた探偵に「犯人を見つけてほしい」と頼んでいたことが判明しています。

 今回は、今までに明らかになっている証拠から、須藤容疑者が犯人ではない可能性について考察しました。

ドンファン殺人の犯人は須藤容疑者ではない【可能性の考察】

 須藤容疑者が犯人ではない可能性を考察するため、まずは、和歌山県警がリークなどした和歌山県警がすでに集めている証拠をまとめました。

1,遺体の状況

・和歌山県警は、ドンファンの遺体を解剖しています。

・その結果、ドンファンの身体からは、覚せい剤が検出されました。

・ドンファンの死因は『急性覚せい剤中毒』でした。

・ところが、ドンファンの遺体には注射痕はなく、毛髪からも覚せい剤の成分は検出されませんでした。

2,覚せい剤を身体に取り込んだルート

・和歌山県警が、ドンファンの知人などへ聞き込みを重ねても「ドンファンが覚せい剤を常用していた」という話は出ませんでした。

・これに関しては、聞かれた知人が「ドンファンが覚せい剤を使っていた」とは言いにくいので、そんなに大きな証拠ではないです。

・一番大きな証拠は、解剖で明らかになったドンファンの遺体には注射痕はなく、毛髪からも覚せい剤の成分は検出されなかったということです。

・ドンファンが覚せい剤を常用していなかったという証拠としては、これに勝る証拠はありません。

・ドンファンの死因は『急性覚せい剤中毒』です。

・致死量に至る覚せい剤をドンファンが体内に取り込んだということです。

・致死量に至る覚せい剤を注射以外の方法で体内に取り込もうとすると、覚せい剤をあぶって気体で体内に取り込むより、口から大量に入ったと考えられる可能性が高いということになります。

・一般論として、覚せい剤を使用すると、毛髪に覚せい剤の反応が残るとされています。

・ドンファンの毛髪に覚せい剤の反応が無かったということは、普段から覚せい剤を使う人ではないドンファンが覚せい剤中毒で死亡したが、覚せい剤が体内に入った経路は口からのルートである可能性が高いということになります。

3,覚せい剤を取り込んだ疑問

・ドンファンが自分から覚せい剤を口から取り込んだとするなら、何のために取り込んだのか。

・普段から覚せい剤を使わない人が何のために覚せい剤を使ったのか。

・それとも、間違って食べたのか。

・間違って食べたとするなら、間違えて食べてしまうような場所に覚せい剤があったのか

・夜の生活のために覚せい剤を使用したとしても、後期高齢者であるドンファンが、命の危険をおかしてまで致死量の覚せい剤を使用したのかということが、ドンファンが自ら覚せい剤を使用したとは考えにくい要素になります。

4,他殺の証明

・これらの理由が、ドンファンが死亡した理由は他殺であると和歌山県警が判断した理由です。

・ドンファンが殺害されたという理由は、上に書いたとおりです。

・ここからは、誰がドンファンを殺害したのか、ほんとうに須藤容疑者なのかということにフォーカスします。

5,須藤容疑者の携帯電話

・和歌山県警が須藤容疑者への捜査をしたところ、須藤容疑者が携帯電話で覚せい剤の売人らしき人物と接触したり、須藤容疑者が、携帯電話で何度も覚せい剤と検索していた履歴があったという話しが和歌山県警関係者から出ています。

・つまり、須藤容疑者は覚せい剤が原因でドンファンが亡くなった同じタイミングで覚せい剤のことを調べていたほか、覚せい剤の売人と接触するなど、覚せい剤を入手できる環境にあったということです。

・和歌山県警は、これを一つの情況証拠と考えていますし、これは確かに情況証拠になります。

情況証拠だけで有罪になるのか
近年、情況証拠を積み重ねて逮捕などをした事件が目立っています。しかし、情況証拠は最近になってできた新しい制度ではありません。少しでも世間の法律に関するリテラシーを上げていきたいという一心で、今回は情況証拠について書きます。結論から言うと、情況証拠だけで裁判で有罪にすることが可能です。今回は判例などをもとにしてこれを説明します。

6,和歌山県警による情報操作

・須藤容疑者が覚せい剤の売人と接触していたことなどに関する情報がニュースで流れたことについてです。

・これは、和歌山県警による情報操作と考えます。

・本来、裁判より前にこのような情報を流すべきではありません。

・こういった情報は、須藤容疑者や須藤容疑者の弁護士も知ることになります。

・つまり、裁判で反論する準備を与えることになるからです。

・実際に裁判をする検察からすれば、妨害行為です。

・しかし、検察への妨害をしてまで、和歌山県警は情報をリークしています。

・和歌山県警は、毒カレーのときと同様に、世論を味方につけようとしているということです。

7,離婚話が出ていた

・ドンファンは、周囲に「離婚届を書いた」「あとは早貴(須藤容疑者)のサインがあれば離婚できる」などと話しています。

・須藤容疑者が財産目当てで離婚したくなかったとすれば、須藤容疑者にはドンファンを殺害する動機があったということになります。

・動機は、裁判で情況証拠の一つに認定されます。

8,情況証拠の重要性

・情況証拠とは、一つ一つのインパクトが小さなものでも、須藤容疑者が犯人だという証拠について「あれがあります」「これもあります」と積み重ねることによって大きな力を持ちます。

・情況証拠とは、これもそう、あれもそう、と証拠を積み重ねて大きな証拠にする手法で、裁判で有罪にする力も持っています。

9,防犯カメラ映像

・和歌山県警によると、ドンファンの死亡推定時刻は、平成30年5月24日午後9時ごろです。

・この日、ドンファン宅にはドンファンと須藤容疑者のほか、家政婦もいました。

・つまり、ドンファン以外に2人がドンファン宅に居たということです。

・しかし、家政婦は、夕食の鍋料理の準備をしたあと、外出しています。

・家政婦の外出後、ドンファンと須藤容疑者は2人で夕食をとったとみられらています。

・和歌山県警は平成30年5月24日午後9時ころというドンファンの死亡推定時刻から逆算して、ドンファンが覚せい剤を飲まされたとみられる時間帯を特定しました。

・そして、防犯カメラの映像では、家の外から侵入した形跡がない一方、当時は家政婦の女性が外出しており、ドンファンと須藤容疑者が2人きりだった疑いがあることを突き止めました。

10,和歌山県警が書いた絵

・ドンファンは平成30年5月24日午後9時ころ、自宅において覚せい剤中毒で死亡した。

・しかし、解剖で明らかになったドンファンの遺体には注射痕はなく、毛髪からも覚せい剤の成分は検出されなかった。

・覚せい剤を普段から使う人ではないドンファンが、覚せい剤が原因で死亡したが、致死量の覚せい剤が体内に入った経路は口からのルートである可能性が高い。

・覚せい剤が入った料理が料理店で調理される可能性は極めて低いし、どこの誰かも分からない人が作った料理をドンファンが拾い食いのようにして食べた可能性は、一般的に考えて低い。

・そうであるなら、家族などの近親者が覚醒剤を混入させて殺害した可能性が高い。

・死亡した時間帯に自宅にいたのは、ドンファンと須藤容疑者の二人だけ。【殺害できるのは須藤容疑者しかいない】

・その、須藤容疑者の携帯電話を見ると、覚せい剤の売人と接触していたり、携帯電話で覚せい剤のことを検索していた。

・ドンファンと須藤容疑者との間には、ドンファン側から離婚話がでていた。

・須藤容疑者が財産目当てで離婚したくなかったとすれば、須藤容疑者にはドンファンを殺害する動機があった。

・防犯カメラ映像から、他人がドンファン宅に入ってきた可能性はない。

・ドンファンを殺害したのは須藤容疑者だ。

・こういったものが、おおまかな流れです。

争点

・一番の争点は、ドンファンが自ら覚せい剤を取り込んだのかということです。

・当然のことながら、死亡したドンファンは事件のことを話せません。

誰かに覚せい剤を混入されたのか、間違えて取り込んだのか、夜の生活などのために自ら取り込んだのか、これを絶対的に証明することは不可能です。

・包丁で刺されたという、明らかな殺人事件ではないのです。

・ですから、そもそも殺人なのか、というところから争点となり得る事件です。

まとめ

 当然、和歌山県警は、裁判でそもそも殺人なのか殺人だったとして第三者である可能性があるじゃなかといった弁護が行われることは理解しています。

 和歌山県警は、こういった内情を理解しています。

 こういった内情を理解しているからこそ、和歌山県警はリークをしてまで、世論を味方に付けようとしているのです。

 和歌山県警が集めた情況証拠は、リークされたものだけでも強いと認められるものばかりです。

 和歌山県警からリークされた情況証拠から考察すると、ドンファンを殺害した犯人は須藤容疑者ではないかとしか考えられません。

 あれもこれも、証拠がそろっているからです。

 これもまた、和歌山県警の思うつぼなのでしょうか。

 ありがとうございました。


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