コンビニコーヒーで犯罪?

事例ブログ

はじめに

 コンビニでセルフ式コーヒーマシンが普及していますが、自分でサイズ指定してコーヒーをカップに注ぐので「これってM サイズをレジで注文してLサイズを注げるよね」と疑問に思われる方や、実際に押し間違えてしまった方もいるのではないでしょうか。

 私自身、間違えて別の品をボタンを押してしまったことがあり、店員さんに申し出たことがありますが、いくら押し間違えでも、そのまま差額分を払わなければ、お店側からすれば損害です。

 そこで、これが犯罪になるのか、犯罪であれば窃盗罪か詐欺罪どちらに該当するのか、まとめました。

結論

 結論から言うと、押し間違えであれば犯罪ではないし、どの時点で犯意を持ったかによって、窃盗罪が適用されるか詐欺罪が適用されるのかが変わりますが、警察官が犯罪と判断した事例は窃盗罪で逮捕されたものが目立つというのが現状でした。

理由

 過去のニュースを調べたところ、平成31年1月21日に福岡県春日警察署が、窃盗罪を適用して現行犯逮捕していますし、令和3年1月21日には、熊本県中央警察署が熊本市中央区役所勤務の男性を窃盗罪で現行犯逮捕していました。

 これらは勾留もされているようなので、解釈的にも裁判官のお墨付きが得られていると理解してよいのではないでしょうか。

 平成31年の事件は、セブンイレブンで100円コーヒーを買ったのに150円のカフェラテを注いだというもので、犯人は当初「押し間違えた」と説明したそうですが、途中から『押し間違えたのではなく故意があったこと』を認めていて、10日間の勾留ののちに釈放されました。

 令和3年の事件は、100円コーヒーを買ったのに200円のカフェラテを注いだというものですが、いずれの事件も常習的に被害に遭っていた店が警察に相談し、警察官に現行犯逮捕されていました。

押し間違えでも逮捕される?

 日本の刑法では、原則として、故意がある場合のみ犯罪として成立するという『故意犯処罰の原則』を採用しているので、故意がなくても犯罪が成立する場合は、過失犯の規定がある場合にのみ適用されます。

刑法第38条1項(故意)

罪を犯す意思がない行為は、罰しない。ただし、法律に特別の規定がある場合は、この限りでない。

刑法235条(窃盗)

他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

刑法第246条1項(詐欺)

人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。

 窃盗罪にも詐欺罪にも過失犯の規定がないので、押し間違えなら故意がないので犯罪が成立しないということです。

 ちなみに、窃盗罪と詐欺罪との別れ道についてですが、詐欺であれば『欺罔→相手方の錯誤→財産の処分行為→財物・利益の移転』というルートを辿らなければ既遂にならないので、どの時点で不正をしてやろうと思っていたのかが適用罪名の分岐点です。

 最初からLサイズのコーヒーを注ぐつもり(騙すつもり)でMサイズのコーヒーを注文していたら詐欺になりますし、注ぐときに不正を思い立ったなら、管理者の意思に反する所有権の移転と考えて、窃盗罪が成立するのだと思います。

 これらは、常習的かどうかが判断材料の一つになるのではないでしょうか。

逮捕は常習的じゃないとされない?

 窃盗罪の法定刑は10年以下の懲役なので、いわゆる微罪ではありません。

 他人の財物を窃取したという点では、いくら数十円~数百円程度のものとはいえ窃盗罪が成立しますし、窃盗罪というカテゴリは大きな罪に当たります。

 そもそも、日々経費を削減しながらも万引きなどの被害に悩むお店側からしたら許せないことです。

 逮捕されたいずれの事件も、常習的な犯人による犯罪だったことは間違いないですが、常習的でなければ逮捕されないと決まっているわけではないと思います。

 本当に押し間違えていたとしても、対処を誤ると思いもよらないことになるかもしれません。

 間違えたら店員さんに言ったほうが良いですね。

まとめ

 今回は、コンビニでセルフ式コーヒーマシンを使った不正や押し間違えについてまとめました。

 いくら押し間違えでも、お店側からすれば損害で、場合によっては逮捕までされてしまうというのが現状でした。

 人間ですから、押し間違えもあり得ますよね。

 だからこそ、本当に押し間違えてしまったら、店員さんに「押し間違えました」と伝えて、正規のお金を支払うべですね。

 ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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